コーヒーの表面に浮かぶ、きらきらとしたもの。何だろうと思った経験はありませんか。
これは今回の主役、コーヒーオイルという油脂です。
「コーヒーに油が含まれるの?」「味にはどんな影響があるの?」と疑問に思った方は、ぜひ最後までご覧ください。コーヒーオイルの特徴や、抽出方法によるオイル量の違いについてご紹介します。
目次
コーヒーオイルとは豆から出る脂質のこと
コーヒーオイルが表面に出てくるのは、焙煎工程に秘密が隠されています。熱が加えられた生豆は、豆の中から外へと水蒸気の圧力が加わります。圧力によって豆の組織は破壊され、無数の小さな空洞ができるとともに体積は膨張…。内部で眠っていたコーヒーオイルは、この空洞を通って表面へと滲み出します。
この変化は深煎りになるほど顕著にあらわれますが、焙煎度合によってオイル量が変わるわけではありません。
以上をまとめますと、このようになります。
・コーヒーオイルは生豆に1割前後含まれる脂質のこと
・焙煎過程において、深煎りになるほど表面へと滲み出す
では、味に影響はあるのでしょうか。次の章を見てみましょう。
コーヒーオイルがコーヒーの味わいに与える影響
コーヒーオイルがコーヒーの味わいに与える影響を2点ご紹介します。
1つ目は、コーヒーオイルに多く含まれる香味成分に注目です。
コーヒーが持つ個性は、本当にさまざまです。その個性を存分に楽しむために、全体の風味や香りの理解は欠かせません。そこで要となるのは、コーヒーオイルです。コーヒーオイルには香味成分が多く含まれるため、コーヒー豆の香りや風味を存分に楽しむことができます。
2つ目は、口当たりがポイントです。
コーヒーオイルが多く入ったコーヒーを味わうと、口当たりがまろやか。舌を包んでくれるような、まるみがあるようなそんな感覚を覚えます。
これら2点をお伝えしましたが、実は抽出方法によってコーヒーオイルの量は変わることをご存知でしょうか。
コーヒーオイルの量は抽出方法によって調整できる
・油分が少なくすっきりとした味わいに…「ペーパードリップ」
クリアな味わいを求める方には、ペーパードリップがおすすめです。コーヒーオイルがペーパーに吸着すること、豆かすに残りやすいことから、雑味のないすっきりとした味わいになります。金属のフィルターの場合はコーヒーオイルを通過させますので、フィルターの素材にはお気を付けくださいね。
・コーヒーオイルをダイレクトに感じる「フレンチプレス」
フレンチプレスは、浸漬式という方法でコーヒーを抽出します。粉をお湯に浸し、金属のフィルターで濾すという手順ですが、コーヒーオイルをダイレクトに感じる器具としておすすめです。濾しきれなかった微粉もカップへ入るので、独特の舌触りとまるみを楽しめますよ。
・オイルの乳化でまったり濃厚…「エスプレッソマシン」
エスプレッソは、濃縮されたコーヒーのこと。圧力をかけて短時間で抽出するため、コーヒーオイルは乳化します。そのため、まったりとした味わい深いコクに…。ミルクとの相性も抜群なので、ラテやカプチーノにするのも良いですね。
コーヒーオイルの酸化には要注意
コーヒーオイルについてお話してきましたが、注意したいことも…。それは、「酸化」です。コーヒー豆の敵である酸素にさらされるとコーヒーオイルは酸化し、その風味を失います。保管する際は密閉し、酸素から守ってあげましょう。
また、INIC coffeeはドリップによって油分を少なくしたコーヒーエキスをパウダー化しているため、雑味がないクリアですっきりとした味わいのコーヒーです。そのため、酸化で味が悪くなる心配も少なく、お湯でもお水でも5秒でさっと溶けて、本格ドリップコーヒーの味を楽しんで頂けます。
最後に
コーヒーの成分は、まだまだ研究途上にあります。今回ご紹介したコーヒーオイルにも、まだまだ隠された魅力があるかもしれませんね。抽出方法によってコーヒーオイルは調整できますので、ぜひ気分に合わせてお楽しみください。